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2019年12月24日 更新 印刷用ページ印刷用ページを開く
つるになったじょふく
富士吉田市の昔話

富士吉田の福源寺(ふくげんじ)には、つるづかという、古いつるのお墓があります。
これは、そのつるのお話です。

むかし むかし、いまの中国が秦(しん)の国と呼ばれていた頃、日がのぼる国に蓬莱山(ほうらいさん)という山があり そこにはけっして 年をとらないですむ 命の薬があると言い伝えられていました。
今から 約2200年前 じょふくは 大きな船にのり おおぜいの家来いをつれて 海をわたり 日本へやってきました。 じょふくは 秦の国の王さま、始皇帝(しこうてい)の命令で 命の薬を探しにやってきたのです。 そして とうとうまぼろしの山 蓬莱山を見つけたのです。じょふくは さっそく 命の薬を探し求め苦労に苦労をかさね ついに・・・。はまなしこそ その命の薬だと知ったのです。蓬莱山とは 富士山のことだったのです。 ちょうど そのころ 王様がなくなったと知らせがとどきました。すっかり富士山をすきになっていたじょふくは 国におおぜいの家来とともに 富士のふもとに住みつきました。 おかげで 秦の国の進んだ技術は村に伝えられました。はたおりもこのとき 教えられこのあたりでさかんになりました。

やがて 月日がながれじょふくも年をとり おじいさんになっていました。
あるとき じょふくは 富士山をじーっとみつめて・・・。
「わしも もうながくはない・・・。しかし 生まれかわれるものなら 千年も長生きができるつるとなり この富士とともにありたいものじゃ。」
というて しずかに目をとじました。 するとどうでしょう、じょふくの体はきゅうにかるくなり ふわりと宙にういたのです。
「おおい、たいへんだー。じょふくさまがつるになられたぞー!!」村じゅう おおさわぎです。 つるは 大きくはばたいて 富士山より高くとんでいきました。
つるとなったじょふくは それから 毎日のように村にすがたをあらわし、村の人びとのこうふくを見守りつづけたということです。 つるとなり1000年も長生きしたじょふくに感謝し このあたりを 都留郡(つるぐん)と呼ぶようになったといい伝えられています。 

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